3+1=1の世界

皆様こんにちは。浄土真宗 武庫之荘 寺院 真光寺 楠木光雲です。

本日は【3+1=1の世界】というテーマでお話させていただきます。

初っ端から何を言っているのだ?とお思いになられているかと思います。

しかし、ある方からこのようなお話を聞かせていただきました。

ある息子様がリビングで食事をしていました。

そこにお母様がやってきます。

お母様は息子様と同様に食事の時間を共にしました。(1+1=2)

少し時間が経ち、そこにお父様がやってきます。

同じく、息子様とお母様に話しかけながら席につき、一緒に食事をいただきます。(2+1=3)

これで、計3人です。

もう少し時間が経ちまして、3人のところに、今度はおばあ様がやってきます。

すると、息子様は「行ってきます!」と学校に、お母様は「あ~忙しい、忙しい」と洗濯物を取り込みに、お父様は「仕事!仕事!」と会社に出掛けてしまいました。(3+1=1)

みんなおばあ様のことをよく想っておられなかったのでしょう。

無理矢理に理由をつけておばあ様から離れた訳でございます。

これが3+1=1の世界です。

この世は不合理な世界です。

思うようにはなかなかいきません。

普通は3+1=4です。

でも、この世はそんな簡単な世界ではないみたいです。

良いことをすれば、良いことが起きる。悪いことをしたら、悪いことが起きる。という、単純な仕組みではありません。

どれだけたくさん良いことをしても、重い病気に罹ってしまうこともあるでしょう。

思わぬタイミングで命尽きるときもあるでしょう。

よく考えれば、世の中3+1=1というような思いもよらぬことばかりだと思うのでございます。

けれども、浄土真宗の教えは本物です。

このようなことを誤魔化しません。

お念仏を称えたら治る、願ったら何でもかんでも叶う、というデタラメなことを説いている宗教ではありません。

良いことをたくさんしたとしても、病気になってしまうかもしれません。

納得のいく命の尽き方ではないかもしれません。

教えを大事にしていても、つらいことは山ほどあります。

でも、一つ言い切れることがあります。

そのようなつらい中、悩みの中であっても、喜べる世界があるということです。

もう少し厳密に言うと、その逆境の中にいても最高に幸せだ、というように喜べる方を仏様というのではないか、と思うのです。

幸せを不幸せとしか思えない人は不幸せ。幸せを幸せと気付くことが出来る人が幸せ。

という言葉があるように、もうすでにたくさんの御恵みの中にいた、というように幸せを幸せだと気付くことが出来る世界を賜っています。

これが、浄土真宗の教えであり、無理がない本物の教えではないかと思うのです。

 

南無阿弥陀仏

 

浄土真宗本願寺派 真光寺

兵庫県尼崎市南武庫之荘1丁目8番5号

阪急武庫之荘駅南側 徒歩3分

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