お聴聞

皆様こんにちは。尼崎 武庫之荘 真光寺 楠木光雲です。

本日は、浄土真宗のお聴聞について、たとえ話を用いながらお話しさせていただきたいと思います。

網の目が粗いかごで水をすくってみてください。どうでしょうか。水はすくうことが出来ません。

よく御門徒様がこのようなことをおっしゃられます。「お寺などでありがたい話しをしていただいても、私どもは右から左へ聞いた話しが出ていってしまいます。」

しかし、浄土真宗のお聴聞の仕方(味わい方)は本来そうではないはずです。

かごで水をすくうのではないのです。かごを水につけるのであります。

私たちが如来様に救われにいくのではなく、如来様の方から必ず救うぞと呼びかけておられるのであります。

私たちはかごを水につけるように、気付かぬうちに如来様のお慈悲の中につねに浸かっているのであります。

100歩譲ってかごで水をすくったとしても、一つすくう前と違いがあります。

すくったかごはよく見てみると、濡れているではありませんか。

お聴聞をして右から左に抜けていってしまう。そうではなく、たとえ学んだ知識的な言葉などが覚えられなくとも、そこにはしっかりと如来様のはたらきが届いているのであります。

皆様と御一緒に、日々お聴聞を欠かさないように心掛けたいです。

 

南無阿弥陀仏

 

浄土真宗本願寺派 真光寺

兵庫県尼崎市南武庫之荘1丁目8番5号

阪急武庫之荘駅南側 徒歩3分

ホームページ http://sinkouji.main.jp/

浄土真宗は他力本願

皆様こんにちは。尼崎 武庫之荘 真光寺 楠木光雲です。

本日は、何故浄土真宗は他力本願と言われるかについてお話しさせていただきます。

よくこのような言葉を耳にします。「浄土真宗は他力本願ですよね。」確かにそうなのですが、この言葉に至るには長い大切な過程があります。その過程をよく把握して最終的な結果「浄土真宗は他力本願だ。」と言いたいものです。

宗教には様々なものがございます。キリスト教、神道、イスラム教、ヒンドゥー教・・・。

その中に仏教があります。

仏教には様々な宗派がございます。曹洞宗、天台宗、真言宗、日蓮宗、浄土宗・・・。

その中に浄土真宗があります。

浄土真宗にはたくさんのお経典がございます。その中で最も大切なお経は、浄土三部経です。浄土三部経とは、『仏説無量寿経』『仏説観無量寿経』『仏説阿弥陀経』のことを指します。

浄土三部経は三つとも、とても大切なお経ですが、その中でも『仏説無量寿経』が浄土真宗の本意であります。

「それ真実の経を顕さば、すなわち『大無量寿経』これなり」と親鸞聖人がはっきりとおっしゃられています。

では『仏説無量寿経』には何が説かれているのでしょうか。たくさんお味わいさせていただくことが出来るのですが、集約すると48願が説かれているのであります。

阿弥陀仏がまだ仏となる前、つまり法蔵菩薩(菩薩とは、仏を目指す修行者のことです)のときに、48個の願いを建てられました。

「私はこのようなことが出来るならば仏となる、反対に、出来ないならば仏とはならない」というような誓いを48個建て、それをとてつもなく長い時間かけて達成されたのです。

つまり、阿弥陀様は48個の救済能力を兼ね備えていることを意味します。

その48個の中で最も重要な願いが18番目の第18願、すなわちご本願(他力本願)なのであります。

以下にその第十八願を記載させていただきます。

「設我得仏十方衆生至心信楽欲生我国乃至十念若不生者不取正覚唯除五逆誹謗正法」

「たとい私が仏陀になり得たとしても、十方世界の全ての人々が、私の真実なる誓願を疑いなく信じ、わが国へ生まれようとおもうて、わずか十遍であっても私の名を称えているのに、もし生まれさせることができないようならば、私は仏陀にはなるまい。ただ五逆罪をつくり、仏法を誹謗しているような者は除く」

つまり、阿弥陀様は私たちを決して見捨てることなく必ずお救いくださるのであります。

「浄土真宗は他力本願である。」

ここに至るまでの道のりをまた改めて確認出来て、阿弥陀様の間違いない摂取不捨のお心を味わえて幸いであります。

 

 

南無阿弥陀仏

 

浄土真宗本願寺派 真光寺

兵庫県尼崎市南武庫之荘1丁目8番5号

阪急武庫之荘駅南側 徒歩3分

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