皆様こんにちは。武庫之荘 浄土真宗本願寺派 真光寺の楠木光雲です。
突然ですが、皆様には苦手なものはございますか?
私は虫が苦手でございます。
どんな命も尊いと見ていかなければならないと分かってはいるもののどうしても苦手なのです。
小学校か中学校の授業で虫を顕微鏡で覗くという時間がありました。
そのときに拡大された虫を見たときに苦手意識が生まれてしまったのだと思います。
人それぞれ苦手なものはあるのではないかと思います。
私たち人間のように弱い生き物にはもちろん苦手なものはたくさんあると思いますが、果たして強い生き物には苦手なものはあるのでしょうか。
百獣の王といわれています獅子や、一匹で行動する虎はどうでしょうか?
実は、獅子や虎にも苦手なものはあるのだそうです。
まず、百獣の王と言われています獅子ですが、なんと、私と同じ虫が苦手であるといわれています。
しかも、私の場合は目に見えるような大きな虫が特に苦手なのですが、獅子は目に見えないような小さな害虫が苦手だそうです。
理由は、害虫が獅子の体毛に棲みつき、やがて獅子の体の皮膚を突き破って死に至らしめてしまうということがあるからです。
ですから、獅子は害虫を最も恐れるそうです。
そんな獅子ですが、安全地帯つまり安らげる場所が一つあるそうです。
どこかと言いますと、それは牡丹の花の下でございます。
何故かといいますと、害虫は牡丹の花の夜露にあたると死んでしまうからです。
だから、獅子は眠るとき牡丹の花の下で眠るそうです。
獅子にとって牡丹の花の下は何よりも心から安らげる場所ということになります。
獅子の苦手なものと安らげるものをご紹介したついでに虎の苦手なものもご紹介させていただきたいと思います。
虎は大群の象が最も恐れているものであるといわれています。
虎は御存知の通り、一匹で基本的には生活をして行動をしています。
ですから、大きな体をした象の群れにはさすがに勝てないそうでございます。
獅子同様に虎にも安全地帯、安らげる場所があります。
一休さんのアニメに登場します屏風を思い出していただければヒントになると思います。
虎ともう一つ描かれていたものがあるはずです。そうです。竹藪でございます。
竹藪は竹が密集しているため、大きな体をした象には身動きがとれません。竹藪には苦手で恐れている象が入ってくることはありません。
だから、虎にとっては竹藪が安全で安心出来る場所なのでございます。
先ほど申し上げましたように、屏風に虎と竹が描かれていたり、他の場所にも、例えばお寺の本堂などに獅子と牡丹を組み合わせて彫刻を施していたりします。
これは私たちに問いかけをしてくれているのです。
あなたにとって本当の意味で安らげる場所はどこですか?
安心できるところはありますか?というように。
私たちは様々な悩み苦しみの中で生活を送っています。まさにいばらのような道を進んでいます。
本当に心から大丈夫だと思える真実なるお心、仏というお心を私は大切にしています。
そのように、一人でも多くの方が言えるようにご縁を作っていきたいと思います。
正確に言えば私が作るのではないですね。
仏様からいただいたご縁を皆様とご一緒に大切にしていきたいです。
南無阿弥陀仏
浄土真宗本願寺派 真光寺
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