門徒物忌み知らず

皆様こんにちは。尼崎 武庫之荘 真光寺 楠木光雲です。

本日は、門徒物忌み知らずについてお話しさせていただきます。

よくこのようなことを耳に致します。

「門徒もの知らずという言葉もありますように、私たち門徒は全く何も知りません。それに、浄土真宗は他力本願なので、全部任せっきりでして・・・」

「門徒もの知らず」や「他力本願」はよく使われる言葉ですが、正確な意味が完全に見失われています。

「他力本願」の誤用については以前にも記載させていただいていますので、ここでは「門徒もの知らず」の正確な意味について解説させていただきます。

「門徒もの知らず」は省略せずにいいますと「門徒物忌み知らず」といいます。

物忌みとは、簡単に申し上げますと、祟り信仰のことです。

浄土真宗は占いや迷信、祟り信仰などには一切左右されることのない心を磨き上げていきます。

人間は生まれてきたら、必ず命尽きるときがくるのであります。一日一日生きていることの方が不思議なことであり、奇跡的なことであります。

病気についてもそうであります。生まれてきたときにすでに病気をいただいている方もいれば、生涯病気をしない方もいるでしょう。

その現実をどのように受け止めるかは、受け止める人の感性で180度変わってきます。

どんなことが起きても、どんな逆境にいても、そこに光を見出していけるのが、阿弥陀様の教えであります。

浄土真宗の教えはどんなことが起きても、全て引き受けていけるような感性養っていきます。

いつでもどこでも支えているという阿弥陀様のご本願のおはたらきに包まれているので、浄土真宗の御門徒様は物忌みを怖がらなくていいというのが”門徒物忌み知らず”であります。

現在、間違えて使っている言葉は、正しい意味をしっかり見直して、考え方共に改めてまいりましょう。

 

南無阿弥陀仏

 

浄土真宗本願寺派 真光寺

兵庫県尼崎市南武庫之荘1丁目8番5号

阪急武庫之荘駅南側 徒歩3分

ホームページ http://sinkouji.main.jp/