西方極楽世界 浄土

皆様こんにちは。武庫之荘 浄土真宗 寺院 真光寺 楠木光雲です。

本日は何故お浄土の世界に西という方角が使われているのか(西方極楽浄土という表現などについて)ということをお話しさせていただきます。

西は太陽や月が沈む方向で、全てのものがかえっていくところと言えます。

私たちはどうでしょうか?

地球と共に東に向かって動いています。(地球は西から東に向かって自転しているので、地球で生きている私たちももちろん東に向かって動いています。)

しかし、私たちは動いているという意識はなく、地球に勝手に動かされていると言っても過言ではありません。

つまり、何が申し上げたいかといいますと、地位・名誉・財産・・・そのようなものに踊らされて、踊らされていることにも気付かずに無意識的に生きている姿こそ「東に向かって生きている」と言えると思います。

西とはその真逆です。

地位・名誉・財産・・・そのような頼りにならないものに踊らされて、心動かされてしまうのではなく、仏という絶対不変の金剛心にリードされて生活するということが、西を向くということだと思います。

私たちは本当の意味での西を向けているでしょうか。

悲しきかな、背を向けて東を向いているのではないでしょうか。

西を向いて生きていくことが大切であると分かっていながらも、それが出来ない悲しき現実があります。

ですが、どこまでもそのような私たちに、どうか西を向いて生きてくれよとはたらきかけてくださっています。

 

南無阿弥陀仏

浄土真宗本願寺派 真光寺

兵庫県尼崎市南武庫之荘1丁目8番5号

阪急武庫之荘駅南側 徒歩3分

恩返し出来なければ恩送り

皆様こんにちは。浄土真宗 武庫之荘 お寺 真光寺 楠木光雲です。

本日は「恩返し出来なければ恩送り」という題でお話しをさせていただきます。

世の中を元気付けた音楽はたくさんありますが、その中でも特に『上を向いて歩こう』は心に響く素晴らしい歌であると思います。

坂本九さんが歌っていて、歌詞は永六輔さん(六輔は六字名号によって救われたというところからつけたと言われています)が書いています。

永六輔さんはこのようなお言葉をおっしゃられたそうです。

「生きているということは、借りをつくっているということ。生きていくということは、借りを返していくということ。」

私たちは色んなものに支えられ、恵みを受けて、命をいただいて生活を送っています。

そのご恩や命、恵みに対して出来る限りの恩返し(借りを返すこと)をさせていただくことが大切なのではないかと思います。

しかし、「恩返ししたいときに親はなし」というお言葉もありますように、恩を返したいときにその返したい相手が側にいない場合もあります。

せっかく恩を返したいと思ったときには、残念ながら恩を返すことができないという現実があります。

ですが、恩を返すことが出来なければ、恩送りをすれば良いのだということをお聞きしたことがあります。

このお言葉には本当に救われたところがあります。

本当に恩を返したい人がそこにいなくても、その代わりに身近にいる周りの人たちに恩を送っていくのです。

もちろんお分かりだと思いますが、恩を返す、恩を送るということは、必ずしも物をあげるということに限りません。

仏教では「和顔愛語」というお言葉を大切にしています。

和やかな顔、そして愛のある言葉です。

これを周りの方々に送ってあげることも借りを返すことになっていると思います。

365日24時間「和顔愛語」ということを実践できるかと言われれば間違いなく不可能ですが、少し意識してあげるだけでも周りの方が明るくなると思います。

ぜひ、お互い様に恩送りさせていただきましょう。

 

南無阿弥陀仏

浄土真宗本願寺派 真光寺

兵庫県尼崎市南武庫之荘1丁目8番5号

阪急武庫之荘駅南側 徒歩3分